日本人と貯蓄

日本人と貯蓄の関係を考える

はじめに

東京スター銀行がインターネット上に発表している「日本、アメリカ、中国の貯蓄に対する意識調査」のデータは、ネットではよく引用されています。東京、ニューヨーク、上海の20〜40代のビジネスパーソンへのアンケート結果です。そこに現れたデータが、日本人が思い込んでいたものとは違う結果だったのが、意外だったのかもしれません。

この調査の中で「明確な目的があって貯蓄しているのか」という問いに対して「YES」と答えた日本人は、アメリカ人や中国人の半分以下だったし、また貯蓄する具体的な目的を聞かれて「特に理由はないが、なんとなく」という答えが他の2ヵ国よりも倍以上多かったというのが、ちょっとショックだったのかも。日本人は貯蓄に対する考え方もきわめてまじめで、コツコツと将来の備えの為にお金を貯めている・・・というのが平均的なイメージだったのでしょう。

現在、経済的にも勢いのある中国は、「人生設計を持っている」と答えた人のパーセントはダントツで大きくなっています。「自分の将来に期待しているか」と言う問いに対して「今より良くなる、やや良くなると思う」と答えた日本人は33%、アメリカ人75%、中国人83%だったそうです。

他の会社の調査でも、日本人は将来の暮らしに対しては悲観的というデータがでています。将来が悲観的だから消費ではなく貯蓄の方へ動くのでは、という事も考えられるのですが、将来に希望が持てなくて、ましてはっきりした目的もないのでは、貯蓄しようという意欲もなくなるのかもしれません。また昔の高金利な時代に比べると、現在は定期預金の金利が下がり続けているのも、原因の一つかもしれません。

日本人の貯蓄率は10年以上下がり続けています。嘗ては世界でも「日本人は貯蓄好き」とまでいわれた高い数字を保っていました。それには日本はもともと政府が政策として「貯蓄」を推奨してきたという背景があります。

貯蓄に関しては、個人が積極的に金融機関に貯蓄すると、銀行の資産が増え、投資が好調になって国債の購買力も増えて国の財源が増えて・・・・と、貯蓄を推奨する意見と、貯蓄ばかりしていると消費が落ち込み、経済の流れが悪くなり景気は落ち込む・・・・という真っ向から反対する意見もあります。貯蓄率の低下がどの程度日本の経済に影響を与えるのか、素人にはよくわかりませんね。そうこうしているうちに2014年の4月には消費税があがります。少子高齢化は解消されたとは聞きませんし、この先日本の経済はどうなるのでしょうか。